魁!!ナイトライダー

Fuckin Knight Rider

 

 

 

 

 

序章「誕生〜Birth〜」

 

 

男の声「・・・ケル・・・マイケル・・・マイケル・・・」

 

「・・・・マイ・・・ケル・・・?」

 

男の声「さあ・・・起きるのだ。マイケル・ナイトよ・・・。.」

 

「・・・うう・・・頭が痛い・・・。」

「別に引っ張らなくていいから。早く起きたまえ。」

「いや、一応初登場シーンだし。もっとこう・・・。」

「省いていこうじゃないか。細かいことは。」

「いや、細かくはないだろ。」

「とりあえずお前、今日からマイケルな。」

「うわ。スゲー雑。」

「顔もそれっぽくしてあるから。喜びたまえ。」

 

 

 

 

「あ、ホントだマイケルだ。って、おい。」

「なんかもう、笑えるほどにマイケルだろう?」

「確かにマイケルだけど。違うし笑えないから。早く直してよ!」

「・・・色を?」

「そんな小さなコンプレックスとかじゃなくて。」

「・・・じゃあ、服か?」

「ソレもそうだけど。要は全部だよ!ぜ・ん・ぶ!!」

「チッ・・・わがままなヤツ。」

 

 

整形中。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・少々お待ち下さい・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さあ、今度はどうかね?」

「うん。色も白いし、鼻も上向きで・・・って、ダメだろコレ。」

「ぶっちゃけ失敗だな。」

「やっておいてなんだよソレ。いじり過ぎなんだよ!」

「何度も手直ししていたら、戻らなくなってね。」

「知ってるよ!コレってもう、ホラ、アレだろ!見ればわかるよ!」

「あーうるせえ。冗談が解らないヤツは嫌いだ。」

「冗談になってないよ!」

「冗談は顔だけにしてって感じ?」

「ソレって使い方、微妙に違うから。いいから直してよ!」

「まあ、笑えるからイイじゃん。」

「かるっ!てか、笑えないよ!直せ!直せよ!」

「いやだ。」

「いやだって、子供かよアンタ!な・お・せ・よ!」

「なんか子供を好きそうな顔してるから、つい。」

「手間ひまかけてそんなベタなオチつけたかったのかよ!」

「うん、まあ。金余ってるし。結構ヒマだし。」

「うわ。感じ悪い。」

「ほら、見ての通り人生の勝ち組だから。」

「スゲェ。言い切ったよ。」

「あ、でも、たまに難民キャンプに援助したりとかしてるよ。」

「お?偉い!クソ野郎かと思ったけど、偉いよアンタ!」

「この前も送ったからね。ガム10枚。」

「すくなっ!てか、ガムかよ。ありがた迷惑だなソレ。」

「モチロン、空輸で。」

「壮大なムダ使いだな。」

「しかも風船ガム。かなり膨らむから喜ぶぞ。」

「ハラなんだよ、膨らませたいのは。違うの送ってあげなよ。」

「え?マジ?じゃあ、キャンディーとか?・・・あっ!ガムが入ったキャンディーなんてどう?」

「駄菓子から離れなよ。もっと食いでがあるやつがいいよ。」

「食いでがある・・・ああ、刺身とか?」

「なんで生モノなんだよ。」

「刺身はやっぱり盛り付けしてから空輸か。器は初期伊万里でイイのがあった気がする。」

「ええと、なんていうかその、腐るから。しかも器とかそれどころじゃないしね、難民は。」

「これだから美のわからん連中は困る。いいかね、食とは・・・」

「そんな悠長なこといってられないんだって。難民なんだから。」

「そうなの?それは可哀想に。・・・よし、備前の選りすぐりを10皿送ってあげよう。」

「だから食いモンが先なんだって。」

「つまらんヤツらだ。」

「アンタ難民を助ける気、無いだろ?」

「うん、あんまり無いかも。人助けとか苦手だし。」

「言っちゃったよ。見事に最低だねアンタ。」

「いや、そんな。私なんてそれほどでもないですよ。」

「おかしな謙遜するなよ。」

「謙遜が美徳ではないなんて、何を欧米人みたいなことを。」

「いや、オレ、アメリカ人だし。」

「ケッ!アメ公かよ。」

「なにギレだよ。しかもアンタ、同じアメ公だろうが。」

「細かいことは省いていくと言ったはずだ。」

「ホント、横暴だな。」

「せめてわがままと言っていただきたい。」

「じゃあ、このわがまま野郎。」

「うるせえ。殺すぞ。」

「ホントだ、スゲーわがままだ。」

「納得したかね?」

「うん、かなり。」

「それはよかった。それじゃ私はこれで失礼するよ。」

「ちょっと待った。」

「今どき紅鯨?ハズいヤツだなお前は。」

「”ちょっと待った”でその連想する方がハズいよ。」

「で、何かね?手短に頼むよ。」

「・・・何か忘れてない?」

「え?・・・あ、ガムかな?」

「ガムはもういいって。か・お!顔だよ顔!!」

「ああ、顔か。ドコが気に入らないというのかね?」

「ドコって、見てわかんないのかよ!」

「うーん・・・ああ、鼻かな?そんな何度もいじらない方がいいと思うよ。」

「いったい何回いじったんだこの鼻は。」

「実はシャレも含めて7回ほど。私がいじった時なんて、穴が繋がってしまって大変だったよ。」

「そんなコトしてたのかよ!人の顔で遊ぶなよ!」

「ヒマだったからつい。」

「”ヒマ”とか”つい”とかでいじるなよ!直せ!全部!な・お・せ・よ!」

「そうカリカリしちゃダメじゃないか。肌に悪いぞ。」

「今さら気にする肌かよコレ!い・い・か・ら!直せよ!」

「チッ、メンドくせーヤツ。」

 

整形中。

 

 

整形班「いかがいたしますか?予定では”富岡タイプ”続いて”ジョーダンタイプ”となっておりますが。」

 

「うむ・・・私も焼きソバUFOとバスケットボールを用意していたのだが・・・」

 

整形班「これ以上整形でのお遊びを施せば、きっとキレますよ、彼。」

 

「そうだな・・・。むしろよく遊ばせてくれたと考えるべきか。」

 

整形班「それでは・・・ナイトタイプ”でよろしいですか?」

 

「ああ・・・そうしてくれ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・少々お待ち下さい・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さあ、今度は本気のマイケルだ。」

「ふう。やっと落ち着いた・・・。」

「もう少し遊びたかったが、仕方あるまい。」

「遊びでやるなよ。もし事故で死んだらどうするつもりさ。」

「別に。笑っちゃうかも。」

「うわ。ひでえ。ホンモノの悪党だなアンタ。」

「いやいや。私なんてまだまだヒヨっ子ですよ。」

「だからおかしな謙遜するなって。」

「ところで焼きソバ食べる?」

「何?急に優しくなっちゃって。」

「使い道が無くなってしまってね。食べ終わったらバスケでもしよう。」

「なんだよ焼きソバの使い道って。それにバスケは好きじゃないよ。」

「チッ・・・ごちゃごちゃと。」

「何キレてんだよ。キモいよアンタ。」

「アンタは止めたまえ。デボンと呼びなさいマイケル。」

「わかったよデボン。」

「よし。ああ、ちなみに親子だからウチら。」

「パパかよ。なんかもう、無茶苦茶だな。」

 

 

 

 

ペーペーポーペーポポポー・・・・(※デボンの携帯着信音です)

 

 

 

 

「・・・私だ。・・・なに?・・・うむ・・・うむ、わかった。」

「どうしたんだい?デボン。」

「早速だが仕事が入ったぞマイケル。」

「え?オレの仕事?」

「記念すべきマイケル・ナイトの初仕事だ。なに、案外簡単さ。」

「なにするの?あ、中学生くらいなら、勉強教えられるけど?」

「うん、まあ、ちょちょっと行ってな。ある男を殺ってくるだけだから。」

「なんだそれだけか。・・・ん?」

「簡単だろ。クキッとかグサッとか。好きにやっていいから。ラクショーだよ。」

「で、できるかよ!!しかも正義は!?ねえ?正義はドコ??」

「ガタガタ騒ぐんじゃねえ。ちゃんと相棒も用意してあるから安心したまえ。」

「いや、その・・・相棒とかそういう問題じゃ・・・」

「では、紹介しよう。・・・キットさん!!カームヒア!!」

 

 

 

 

 

 

※説明しよう。ナイト2000(キットさん)は腕時計みたいなアレで呼ぶと、ドコからでもやってくるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

そしてドコにでもやってくるのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、あぶねええっ〜〜!!うおおおおおおっ〜〜〜!!

 

 

 

 

 

 

 

 

ドンガラガシャガシャーーンッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「グ、グハァッ・・・」

「ゴ、ゴフッ・・・」

 

 

 

 

「プシュー・・・」

 

 

 

「ほ、ほら・・・乗れって・・・。」

「なっ・・・あ、相棒って車かよ・・・。」

「乗れば・・・わかる。・・・説明は・・・ゴフッ!ゴハッ!」

「や、やだよこんなの!ひ、ひどいじゃないか!父さん!」

「甘ったれるな・・・いいから乗れ。イヤなら・・・やっぱ乗れ。」

「な、なんだよソレ・・・どっかの司令以下だよ・・・。」

「わかったわかった。それでは選択をしてもらおう。」

「車に乗るか・・・それがイヤなら帰れってトコか・・・。」

「いや、ココで殺されるか、車に乗るかのどっちかで。」

「うわぁ。乗ります、父さん。乗らせてください!」

「うむ・・・健闘を祈る。」

「ああ・・・イヤ過ぎる。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして運命の歯車は廻りだした・・・。

 

この先、マイケル・ナイト・イトウに降りかかる災難を考えると、少し気の毒かもしれない感じで・・・。

 

それでもみんな、特に自分が苦しいワケじゃないので、気にもしなかったというお話かもしれない・・・。

 

そんなワケで・・・

 

さあ、ゆけ!ナイトライダー!!

 

悪の手先となり、正義を・・・その、なんとかするんだマイケル・ナイト・イトウ!!

 

がんばれ!マイケル・ナイト・イトウ!負けるなマイケル・イトウ!

 

戦え!イトウ!!

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

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