ドライもん「こび太の衝動」
キャスト
ドライもん
こび太
「ねえねえ、ドライもん」
「なんだい?こび太クン」
「パパとママが昨日、夜遅くにプロレスしていたんだ」
「キミに弟か妹ができるかもしれないね」
「ボクもしずくちゃんとプロレスがしたいよぉ」
「よーし、そういうことならコレ!」
「クレジットカードぉ〜♪」
「それを使ってどうするの?」
「女の人とお風呂でプロレスができる所に行こう!」
「相手はしずくちゃんじゃないの?」
「まずはプロの人から色々テクニックを教わろうよ」
「そうだね!まずはテクニックだよね!」
「うん。めくるめく官能の世界を体験しようこび太くん!」
〜ドライもんの回想〜
あれは、僕が初めてヤれそうになった時のこと。
唇を重ね、服の上から胸を揉みしだき、
頭の中が真っ白になったその瞬間・・・ウッ。
「オレ、お前が大事だから。まだこういうのは早いと思う」
プレイストップ。よし、上手く切り抜けた。切り抜けたと思いたい。
まさかズボンの中でイってしまうなんて、早いにも程がある。
先っぽすら入っていないのにあんまりだ。ていうか、服すら脱いでないじゃないか。
お母さん、恨みます。
それよりこの状況をどうしよう。
とりあえずカッコつけてタバコでも吸おうか?将来でも語ってやり過ごそうか?
「二人で喫茶店やろうね」ぐらいに言っておけばOKかな?
そういやオレ、将来的ビジョン何もねえよ。
しかも、なんでコイツなんだろう?あ、ヤバイ。どんどん気持ち冷めてきた。
あー、なんかもうめんどくせえ。
いいや、コイツ帰してからパチンコでも行くか。行けば誰かいるだろ。
よし、決めた。それでいこう。
みたいな失敗を、こび太クンにはして欲しくない。
マジで辛かったし、惨めだったから。
〜ドライもん回想終了〜
「・・・もん。ドライもん!」
「え?あ、どうしたのこび太クン?」
「どうしたのじゃないよ。待ち時間1時間だって!」
「しょうがないよこび太クン。指名しないでとんでもないのが出てきたら、
こび太クンの初めてがグチャグチャになっちゃうよ。
むしろ、このレベルの子が一時間待ちでできるなら、待ったほうが絶対得だよ。」
「ふーん。そっか、そうだよね。わかったよドライもん」
「僕くらい上級者になれば、指名なしでトライすることもあるけど、どうせやるなら好みのタイプがいいよね」
「ねえ、ドライもんはやっぱり顔とかスタイルで選ぶの?」
「もちろんビジュアルは大事だけど、それ以上に僕が重視するのは肌触り。
あと、意外に重要なのが性格。その子の本質じゃなくて、プロとしての優しさ、
奉仕の気持ちがあるかどうか。次いでテクニックかな。」
「どうでもいいけど熱弁しすぎて気持ち悪いよドライもん」
「ご、ごめん・・・つい、熱くなっちゃって」
「これで、しずくちゃんよりボクの方が一足先に大人になっちゃうのか・・・」
「いや、そうとも限らないけど?」
「え?え?なんで?ま、まさか、しずくちゃんはもう!?」
「慌てないでよこび太クン。僕は可能性の話をしたんだよ」
「驚かせないでよドライも〜ん」
「ゴメンゴメン。でも、しずくちゃんが処女じゃなきゃイヤだなんてこだわり、さっさと捨てた方がいいよ」
「そ、そんな割り切り方できないよ!
だって、しずくちゃんはボクのお嫁さんになる人なんだ。
それなのにボク以外の人とプロレスするなんて、そんなことゆるせな・・・あっ!?」
「ふふふ。やっとわかったみたいだね。
そう、今のキミがそれを望むことは、フェアじゃないんだ。
キミは少し、女性に幻想を抱きがちなところがあるから、今のうちに直したほうがいい」
「わーん!解るけどなんか切ないよドライも〜〜ん!」
「人はそうして心の中に、いくつもの葛藤を抱えながら成長していくんだ。
そして、男が女に優しくするのは、マナーじゃなくて知恵なんだってそのうち気づくよ」
「こんな場所でなかったらもっと感心してるのに、なんだかちょっとカッコ悪い感じがするよドライもん」
「そんな言い方ヒドイよこび太くん!僕は自分の経験からキミに失敗して欲しくな・・・ん?」
お待たせしましたお客様。ご案内いたします。
「い、いよいよだね!ドライもん!!ボク、しずくちゃんとかそんなの、どうでもよくなってきた感じだよ!!」
「ふふふ、わかる。わかるよこび太クン!!」
〜大人の授業中〜大人の修行中〜大人の勉強中〜大人の訓練中〜大人の体験中〜大人の本番中〜大人の学習中〜大人の・・・
「・・・ドライもん」
「・・・こび太クン」
「・・・ボクはまだ・・・何も知らない子供だったんだね」
「ふふふ。それを知ったキミはもう、子供じゃないさ」
「うふふふ♪」
「あははは♪」
「これから、どうするドライもん?」
「近くに行きつけのBARがあるんだ」
「うわ〜BARなんて初めて行くよドライもん!」
「夜はまだまだこれからだよ。さあ、行こう!」