「腹減ったな。」

「ボクらギャラ出ないしね。」

 

 

 

〜純情派クリック〜

  

 

 

「W(ダブル)クリックでーす。」

 

「ボク、ピュアな男に生まれ変わったよミギー。」

「そいつは聞き捨てならねえな。」

昨日さ、パチンコ勝った金で呑んだくれて帰って来る時に・・・」

「すでにピュアじゃねえよ。」

「朝焼けをぼんやり眺めていたら、なんだか周りの景色が澄んで見えてさ・・・。」

「あ〜、あるよなそういう時って。」

「心まで透きとおっていくような気がして・・・その時ふっと想ったんだ。」

「・・・何を?」

「吐きそうって。」

「ピュアすぎだよ。」

「やっぱ金だなって。」

「濁ってるよ。てんでダメじゃねえか。」

「それはそうと、ボクはこの国が心配だよ。」

「オレはギッチョが心配だよ。」

「日本語の乱れなんて、ひどいもんだよ?」

「まあな。」

「ていうかぶっちゃけやばくない?」

「お前がやばいよ。」

「昨日さ、街で話しかけてきた女なんてかなりひどかったよ?」

「まあ、今時の若い女なんてだいたいそーだろ。」

「オニサン、マッサジ、ゴセエン、ドデスカ?って。」

「ソレはそれでいいんだよ。」

「高いんだよ!」

「そこに怒んのかよ。」

「下手だしよ!」

「行ったのかよ。」

「ったく!勉強しろってんだ!」

「何をだよ。」

「せめて延長はサービスして下さい。」

「誰に言ってんだよ。」

「それでもボクらは生きている。」

「キレイにまとめようとすんなよ。」

「そして、一つだけわかった事があるんだ。」

「・・・何?」

「やっぱ金だなって。」

「それが答えかよ。いーかげんにしなさい。」

 

「ありがとうございましたー。」

  

 

 

 

 

キャスト

 

左クリック(ギッチョ)「自由ってのもラクじゃねーんだよ。」

右クリック(ミギー) 「孤独が好きだってのは強がりだから。」

 

 

 

 

 

 

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